ゲド戦記1『影との戦い』あらすじ
(ネタバレ注意!)




太古の魔法が息づく世界、アースシー。



数々の有名な魔法使いが名を残すこの世界で、最高の誉れ高く、ほかの追随を許さなかった偉大な魔法使いがいた。



それが、ハイタカと呼ばれた男である。



彼は、若くして「竜王」(太古の言葉で竜と対話ができる者だけが与えられる称号)、
「大賢人」の二つの名誉を手に入れ、その一生は、『ゲドの武勲』をはじめ、長く歌い継がれている・・・・・・・・・・・





『ゲド戦記』シリーズは、この偉大な魔法使い、ゲド(ハイタカ)がまだ名を知られる前の半生を描いた作品なのです。

以下、1巻のあらすじです。ネタバレ満載なのでご注意を!





********************************************************

ダニーは、アーキペラゴとよばれる、多島海諸地域にうかぶ平和な小さな島、ゴント島のごく普通の少年であった。

しかし、まじない師である彼の伯母は、彼に強烈な魔法の才能を見出す。

彼女は彼に、日々の暮らしに役立つようなまじないを少しずつ教えていく。


彼の飲み込みは早く、次々に新しいまじないを自在に操れるようになった。


中でも、彼が気に入っていたのは、野生の動物を呼び寄せ、自在にあやつるまじないで、しばしば山の中で獰猛な鷹とともにいる彼は、「ハイタカ」とよばれるようになった。


平和なゴントに、ある日突然、征服欲に燃える強国、カルカド帝国が攻め入る。


そこで村人を救ったのは、まだ12歳の少年、ハイタカであった。


彼は霧の魔法を使って、敵を追い払ったのである。


彼の名声は山をこえ、多くの人々の耳に入ることとなる。


すべての力を使い果たし、生ける屍のようになったハイタカの元を、ある男が訪れる。


彼の名は、オジオン。


大地震を鎮めて多くの人々を救ったル・アルビの大魔法使い、「沈黙のオジオン」であった。


彼は、ハイタカを死の淵から連れ戻し、彼に「ゲド」という「真の名」を与える。


ゲドに強大な魔法の力を見出したオジオンは、彼を弟子に迎える。


ゲドはこうして、偉大なる魔法使いへの第一歩を踏み出したのであった。




ふるさとを離れ、オジオンの元で修行をつむゲドであったが、彼は不満を覚えていた。


というのも、オジオンはまだ魔法らしい魔法を教えてくれたわけではなかったからだ。


彼はいつも寡黙で、ゲドは毎日そんな彼と山をひたすら歩いて薬草の名前を覚えたりして日々を送った。


そんなある日、オジオンはゲドにローク島へ行ってはどうか、という話を持ち出す。


オジオンを師として深く愛し、尊敬するゲドは迷いながらも、ロークの魔法学院へ行くことを決意する。



こうしてゲドの学院生活が始まった。


彼はそこでも、才能を遺憾なく発揮し、カラスノエンドウという親友にも恵まれ、魔法使いへの道を順調に進んでいた。


しかし、彼にはどうしても受け入れられない人間がいた。


ヒスイという級友であった。


ヒスイは、いつも人を小ばかにしたような態度で、しかしとても優秀な男であった。


ゲドは絶対に彼には負けたくない、いつか痛い目にあわせてやる、と妬みを募らせる。



そして、ついに―



彼は、その後の自分の運命を大きく変える、恐ろしい事件を引き起こしてしまうのである。



ヒスイの挑発にのり、魔法勝負をすることになったゲドは怒りと驕り、嫉妬の心から、よりにもよって禁断の呪文を唱えてしまったのである。


死の国から死霊を呼び出してしまったゲドは、正体不明の「影」も一緒に呼び出してしまう。



学院の学長、大賢人ネマールが身を挺して影を追い払ったが、ゲドは瀕死の重傷を負い、ネマールは帰らぬ人となる。


なんとか一命をとりとめたゲドであったが、左頬には恐ろしい爪あとが残った。


そして、その後はずっと、「影」に追いかけられ続けることとなってしまった。



「影」はゲドの肉体を乗っ取ろうとどこまでも、どこまでも追いかけてきた。


「影」の恐怖にさいなまれ、逃げるゲド。


そんな彼に、救いの手が差し伸べられる。



それは、彼の敬愛する師匠、オジオンであった。



オジオンは、死の恐怖におびえるゲドをやさしく迎え入れ、彼に助言を与える。



「向き直れ」、と―



その時から、ゲドは逆に、「影」を追うこととなる。



愛する親友の助けを借り、「影」を追い続けるゲド。



そしてついに、「影」を追い詰めた世界の果てで、彼が迎える運命とは―







*****************************************************************



はい、中途半端ですいません(^^;)


残りはどうぞ原作を読んでみてくださいませ!!(オイ)


この「影」に追われる、という設定は、ジブリ作品ではアレンにも適用されているようです。


ジブリ作品の元になっているのは3巻の『さいはての島で』ですが、原作ではアレンは影に追われてはいません。


しかし、ゲド戦記にとって「影」は重要なポイントなので、なんとか作品に取り込んだんでしょうね〜


でも、予告編を見る限りゲドの左頬には傷があるので、お話しがどのように進むのか謎です。



あ、ここには書けませんでしたが、次の巻につながるいろんな伏線が張ってあったり、魅力あふれるキャラクターが出てきたり、と虜になること間違いなしです!


ナウシ●にでてくる、テトの元になったと思われる、ゲドのパートナーも出てきます。


オタクっていうイタチみたいな動物なんですが、とってもかわいくて、主人を守ろうとがんばります。健気でかわいすぎです〜!!


そして私のお気に入りはオジオンとカラスノエンドウ。



ゲドがどんな状況にあろうとも、いつも味方でいてくれて、温かく見守ってくれるこの二人には、ほんとに泣かされます(TT)



竜も出てきてどきどき!

ぜひご一読あれ〜!!



次巻では、ヒロインが登場します☆